小諸校スクール長|西尾友宏を知る
大事なお子様をお預かりするスクール長。
どんな人かしら。うちの子と合いそうかしら。気になりますよね。
過去の塾生とのエピソードを通じ、スクール長をひも解きます。
今回はトップ学習塾アカデミー小諸校、西尾友宏です。
親子だからこその関係の難しさ
情深い性格と自覚しており、生徒全員に思い入れを持つので、
毎年何十人単位で“忘れられない塾生”が増えるのですが…
一番初めに思い浮かぶのは、この塾生です。
この塾生、行きたい高校は早々に決まっていました。
ただ、中3・8月の総合テスト時点では、合格ラインに100点以上届いていません。
でも「あの高校に行きたい」と、彼は「彼なりに」頑張っていました。
毎年多くのご父母からご相談をいただき痛感しますが、
親子の関係というのは、近いからこそ難しいものがありますね。
この塾生のお宅でもそうでした。
この時期になるまでずっと、本人とお母様との間で、「約束する-忘れる」の繰り返し。
お母様は「もう、この子の言うことはアテになりませんから」と諦め顔になってしまっていました。
ー「次はちゃんと勉強するから!」
ー「ゲームは時間を決めてやるから!」
ー「計画立ててやるから!」
ー「学校の宿題以外にも勉強するから!」
数々の約束ごとはどこへやら。
お母様も、「もう、どうしたらいいんでしょうか…受験生なのに」としか言えない日々が続いていました。
約束は行動で示す。その姿が、相手に伝わる。
10月。
頑張りが少しずつ結果につながってきた兆しはあったものの、志望校合格には、まだまだ差があります。
私は彼に学校帰りにトップの自習室に来ることを勧めました。
とにかく彼に必要なのは、「誘惑なく、集中して取り組める環境」だと思ったからです。
同時に「お母さんとの約束を、行動で必ず示しなさい。ここでやれるかやらないかが勝負だ」とも伝えました。
(後日談、この時点でお母様は、「どうせ数日で行かなくなり、約束を破るだろう」と思っていたそうです
彼のスイッチが入りました。
平日は毎日学校帰りに自習に来ました。文字通り、毎日です。
承認し、労い、取り組みを見つつ…気づいたら1か月経っていました。
「先生、見に行きたい映画があるんだけど」
1か月経ったある日、彼は言いました。
「先生、どーーしても見たい映画があるんだけど…行ってもいいかな」
ここまでゲームもテレビも、好きだったものを封印して頑張ってきたのを知っています。
よしわかったと、この時は私からお母様にお願いをしました。
1ヶ月、本当によく頑張ってきたこと。
ぜひ気分転換に映画に連れて行ってあげてほしいこと。
自分で努力を重ね、結果的に長野市までお目当ての映画を見に連れて行ってもらえた。
願いは、努力で叶えることができる!と身をもって知った彼は、
それ以降ますます気合が入り、連日のトップ通いを続けました。
入試本番前最後の2月総合テストでは、志望校とのギャップだった100点分以上を見事詰め、合格ラインに達します。
出願後、安全校に下げてはどうか・・というお母様の不安を
「オレ、この高校に行きたいから頑張ってきたんだよ?」
という一言で退け、当初からの第一志望校を受験、そして合格。
「西尾先生が、子供のことを信じて応援してくださったからこその結果です。本当にありがとうございます」と、涙をためながら言ってくださったお母様の表情も忘れられません。