東口駅前スクール長|鈴木裕子を知る
大事なお子様をお預かりするスクール長。
どんな人かしら。うちの子と合いそうかしら。気になりますよね。
過去の塾生とのエピソードを通じ、スクール長をひも解きます。
今回はNOBELマンツーマン東口駅前スクール長、鈴木裕子です。
様々な生徒が集まるのが塾だけれど
塾の仕事では、毎年様々な生徒に出会います。
塾は学校や家庭とはまた違う「第三の居場所」。子供たちも素を出しやすいのかもしれません。
でも。
時には素を出しすぎて、正直困ってしまう生徒に出会うこともあります。
今回この記事の話が来た時に、真っ先に頭に浮かんだ塾生のお話しをします。結末は“大団円”です。
ここは…塾だよね?
仲の良い友達がいること、体験授業が分かりやすかったから…と入塾したAくん。
数ある塾の中からNOBELを選んでくれたのは、とてもうれしいことです。
ただし、一向に真剣に勉強する姿勢が見られませんでした。
遅刻や忘れ物は日常茶飯事。
教材はすぐに失くす。
注意すると全力で反抗してくる。
どうしたものかと、本当に悩みました。
何度も何度も仲間のスクール長や上司にも相談し、アドバイスをもらい、改善を試みる日々。
そんな私の心知らず、Aくんは(よく言えば)マイペースな姿勢を貫き続けます。
お母さまとタッグを組む
Aくんのお母様は厳しく、熱心な方でした。Aくんもお母様には頭が上がらない様子。
塾に通うと決めたのはAくん本人。
「勉強を頑張ろう」という意思はあったはずです。
私はキミを信じるよ!私はお母様にご相談を持ち掛けます。
- 頑張ったときは認めてほしい
- 家で少しでも机に向かうように、声をかけてほしい
- 授業日以外にも、自習に連れてきてほしい
- 自習の取り組みにも、こちらが責任を持つこと
Aくんに勉強の話をするのには疲れていたお母様。
私のお願いを聞いてくださりお約束いただけました。
こうしてお母様と私と、二人三脚の『Aくん大改造計画』が始まりました。
入試を考える時期|厳しい現実に直面
少しずつ改善の兆しも見えてきた中3の秋。
入試について、本気で考えないといけない時期です。
学校の先生には「受けたいところを受けなさい」と言われたAくん。
「鈴木先生、俺、どの高校なら受けられるかな?」
私は即、お母様もお呼びし、面談の場を設けました。大事なことをお伝えするために。
「正直申し上げて、“今のままでは”かなりレベルを下げることになります」
率直にお伝えしました。
ここまで、Aくんは「なんとなかるでしょ」と楽観視していたようです。
現実の厳しさを聞き、さっと顔色が変わったのがわかりました。
私は付け加えます。
「“今のままでは”、厳しいです。
でも私はあきらめてない。Aくんなら、必ずできる。まだ出し惜しみしているだけ、キミの力はこんなものじゃないはず」
ついに本気に、そして涙の合格
自分は信じてもらっている。可能性がないわけじゃない。
---高校に、行きたい!
ついにAくんに火が付き、行動が変わり始めました。
Aくんの変化を見て、厳しく接し続けてきたお母様の様子も変わってきます。
「先生、私…怒って勉強させようとするのではなくて、Aを応援することでサポートしたい、と初めて思いました。今更ですけどね」
苦笑いしながらおっしゃっていました。
高校入試の前期日程では、残念ながら不合格。
でも諦めませんでした。
後期日程直前まで努力を重ね、見事「行きたかった高校」に合格しました。
「NOBELが一番好きです」
卒業の折、Aくんはこう言い残していきました。
「俺、前期試験で落ちたこと、めちゃくちゃ悔しかった。人生で初めて悔し涙流した。入試を甘く見てたツケだと思います。
でも切り替えて頑張ろう、って思えたのは…先生と母の応援があったから」
「先生、俺、NOBELが一番好きです」。